料理中に「砂糖は5cc、水は100cc、牛乳は200ml」というように、調味料や液体の計測が必要になります。
量を間違えると料理の味が大きく変わってしまうことも。
実は「cc」と「ml」はそれぞれ何を意味しているのでしょうか?
今回は、料理で頻繁に使われる「cc」と「ml」の単位について、その違いと正しい使い方を説明します。
ccとmlは同一の体積
「cc(シーシー)」という単位は、一辺1cmの立方体の体積、すなわち「立方センチメートル」と同義です。
一方、「ml(ミリリットル)」は、1リットルの1000分の1を示す体積の単位です。
これらの説明を踏まえると、1ccと1mlは数値的に等しく、同じ体積を表していると理解できます。
ccとは?詳しく解説
「cc」という単位は、”cubic centimeter”(立方センチメートル)の略称であり、その体積は一辺が1cmの立方体に相当します。
通常、「シーシー」と発音されます。
ccの定義
体積の計算では、1cm × 1cm × 1cm=1立方センチメートル、すなわち1ccです。
しかし、国際単位系(SI)や日本工業規格(JIS)では、この表記は公式な用語としては認められていません。
理由の一つとして、「00」や「oo」の数字や文字との混同を避けるためです。
ccの日常での使用
特に料理をする際には、「cc」の単位が頻繁に用いられます。
例えば、小さじ1杯が5cc、大さじ1杯が15cc、1カップが200ccといった具体的な使用例があります。
このように、料理の分量を測る際に便利であり、広く使われ続けています。
mlとは?詳しく解説
「ml」とはミリリットルと読み、これはリットルを千分の一に分けた体積の単位です。
これに似た用法で、「ミリ」という接頭語が他の単位にも用いられます。
たとえば、「mm」はミリメートルと言い、メートルの千分の一です。
また、「mg」はミリグラムで、グラムの千分の一の質量を表します。
さらに、他の接頭語も同様の概念で使われています。
「cm」はセンチメートルと呼ばれ、メートルの百分の一です。
そして、「dL」はデシリットルを指し、これはリットルの十分の一の体積に相当します。
これらの単位は、日常生活や科学の計算で広く使用されており、それぞれが特定の量を効果的に表すために役立ちます。
ccとmlは同じ体積を表す単位
「cc」と「ml」はどちらも体積を表す単位であり、実は同じ量を示しています。
しかし、その同等性を理解するためには、単位の起源と変換について少し詳しく見る必要があります。
リットル(L)はもともと1793年に立法デシメートル(dm³)として定義されました。
1リットルは、一辺が1デシメートルの立方体の体積として定義されます。
これは、以下の式のように表せます。
ここで、「dm」はメートルの10分の1ですから、「1dm = 10cm」と等価です。
したがって、リットルをセンチメートルで表すと以下のようになります。
この計算から、1リットルは1000立方センチメートルに相当することがわかります。
そして、1ミリリットル(ml)はリットルの1,000分の1ですから、この式を1000で割ると、1mlが1立方センチメートル(cm³)と同じであることが明らかになります。
そして、1cc(立方センチメートル)も1cm³と定義されていますので、「1cc = 1ml」という関係が確認できます。
このように、異なる単位名がついているものの、実際には同じ体積を表しているのです。
体積と質量の科学的関連性
質量と体積の関係は日常生活でよく見過ごされがちですが、これらは「密度」という概念を通じて密接に結びついています。
体積は物質が占める空間の大きさを示し、質量はその物質の重さを表します。
密度に基づく計算方法
密度は質量と体積の比率であり、式で表すと以下のようになります。
例えば、水の密度は約1 g/cm³です。
この値を用いると、1リットル(1000cm³)の水の質量は約1000グラム、つまり1キログラムと計算できます。
液体ごとの密度の違い
しかし、すべての液体が「1L = 1kg」と等しいわけではありません。
油のように密度が水よりも低い(約0.9 g/cm³)場合、1リットルの油は約900グラムとなり、水よりも軽くなります。
この性質は、油が水に浮く現象を通しても観察することができます。
このように、密度は質量と体積の関係を理解するための鍵となり、様々な物質の比較に役立ちます。
まとめ
本記事で取り上げた「cc」と「ml」は、体積を測る際に使用される単位ですが、基本的には同じ量を示します。
- cc: 「cc」は立方センチメートルとも表され、一辺が1cmの立方体の体積を指します。
- ml: 「ml」はミリリットルと呼ばれ、1リットルの1,000分の1の体積を表します。
これらの単位は出発点は異なりますが、実際の体積は等しく、どちらも1cm³の体積を表しています。
今後はこの知識をもって、料理や実験など様々な場面で自信を持って使用できるでしょう。